Smoke Stings Studio > 文芸作品 > Smoke Stings Studio Blog

2004年12月07日

遅ればせながら Bonnie Pink なのだが

 様々なレビューで「英語が完璧」などと書かれているのだが、本当にそうなのだろうか?ちなみに私が聞いたのはやや古めのアルバムで、"Bonnie's Kitchen" と "Just A Girl"。最近のアルバムはCCCDが含まれているようなので、聞いていない。

 単に音としての発音は決して悪くないと思う。日本語歌詞を聞いていても、「ラ行」の発音が日本語の「ラ行」の発音ではなく、英語の "R" と "L" の中間のようなちょっと舌足らずの発音で、それが妙にかわいらしく、時には色気さえ感じることがある。しかし、Bonnie Pink、英語の発音は知っていても、やはり英語のリズムはわかっていないのではないか。

 ちなみにこれは作詞の上での英語のリズムではない。作詞の上での英語のリズムは、日本人にしてはまともなような気がする。ただ、歌うときのリズムが、つまり、身体の奥底から沸き起こってくる言葉のリズムが、ネイティブの英語をしゃべる人間のリズムではないような気がするのである。まあ、当たり前といえば当たり前の話だが。

 私は、言葉は音楽であり、言葉はリズムだと思っている。日本語には日本語特有のリズムがあり、英語には英語特有のリズムがある。日本語は基本的にほとんど全ての音が子音+母音の組み合わせでできており、無声音はほとんどない(全くないわけではない)。それに対して、英語は子音+母音+無声音の組み合わせである。で、この無声音の感覚がわからないのが、日本人の抱える英語の発音状の一番大きな問題なのではないかと思う。

 もっと聞き込んでみないとわからないが、Bonnie Pink の場合は、音を伸ばすメロディーラインの時に、リズムを平坦に処理しすぎているように思う。それがネイティブの発音とは違った違和感を与えるのではないだろうか。ただ、日本人であり日本で暮らしてきたと思われる Bonnie Pink に大してそこまで要求するのは酷なのではないかと思ったりもする。

 それにつけても、私が今の音楽シーンの言葉の発音の中で最も気に入らないのが、日本語ラッパーたちの日本語の発音である。私は DJ KRUSH がかなり気に入っているのだが、その DJ KRUSH が関わっている音楽でも、日本人ラッパーたちが関わっている曲は総じて好きになれない(DJ KRUSH のトラックは好きだが、ラッパーが気に入らない)。他の音楽ジャンルにおいても日本語の発音とリズムは総じて破壊されているのだが、私はラップは言葉の芸術の一分野だと思っているので、日本人ラッパーが日本語の本来のリズムを無視して韻を踏むためだけにリリック(歌詞)を選んでいるという事実が気に入らない。

 日本語のラップをバックの演奏を全て抜いて聴いてみれば、すぐにわかる。あんな日本語の発音をするやつは、日本に来たばっかりの、日本語をよく知らない外国人だけだ(音楽的にサマになるように抑揚が大げさになっていることを差し引いたとしても)。アメリカ(やジャマイカなど)の黒人音楽の真似をして、上辺のリズムだけをパクるから、そうなるのだ。私は、本当に素晴らしい歌詞(リリック)というものは、音楽に乗せないで喋ったとしても、美しく聞こえるものだと思っている。どこかに日本語本来の発音(ただし、これは方言でもかまわない)を徹頭徹尾忠実に守った上でかっこいいと思えるようなラップのできるやつはいないのだろうか。…と、思って最近スチャダラパーの昔のアルバムを聴いていたら、この人たちはけっこう日本語のリズムに忠実にやっている。ちょっと好感を持った。まあ、この当時の HIP HOP のアプローチは今ではかなり時代遅れなのだろうが。
posted by 成瀬隆範 at 23:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年11月29日

あしながのサルヴァドール

 ここ数日、Ego-Wrappin' の「あしながのサルヴァドール」にはまっています。金色の光の中で昔を懐かしむような印象があって、ついつい何回も繰り返し聞いてしまいます。なんとなく、映画「ゴッドファーザー3」の最後のシーンを思い出しました。最後に老いたマイケル・コルレオーネが金色の光の中、ベンチで息絶えるシーンです。この曲を聴いて、久しぶりに Miles Davis あたりのクールジャズを聴きたくなりました。

 私は昔からそうなんですが、「終末感」というか、「終わる」ことに美しさを感じます。「終わり」があるから「はじまり」があるし、「終わり」があるからこそ、今この瞬間を素晴らしく生きようという気になるんじゃないかと思っています。もし、自分が永遠に生きるであろうことを知ったら、私はきっと何もしなくなりますよ。何もしなくたってずっと生きていられるんだから。でも、「終わり(死)」を意識するからこそ、それまでにある程度のことを成し遂げたいと思うわけです。

 プロフィール見て気づいたんですが、この人たちと私、同い年です。私もがんばらないと。とりあえず、今の私がやるべきことは、 ロゴ Smoke Stings Studio を大きくしてゆくことです。ロゴ Smoke Stings Studio =自分の世界観の構築という意識を持ってやっています。

 
posted by 成瀬隆範 at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年11月08日

ノリタケショコラと銀彩吉田

 先日、「ショコラ」というミュージシャン(+モデル、ファッションプロデューサー?)の「ハムスター」なる CD を借りてきた。

 「ベースボールとエルビス・プレスリー」って曲が発売された頃に音楽番組(ケーブルテレビ)でプロモーション映像を見て、良いと思ったんですけど、やっぱいいですね。歌唱力があるわけではないけれど、歌詞と曲と世界観が良いです、「ベースボールとエルビス・プレスリー」。子供の頃を懐かしむ曲です。力を抜いて聴きたいですね。ちなみに、こんなのを和訳したことがあります。Bobby Caldwell の "Take Me Back To Then"。目立たないけど、好きな曲です。

 私は邦楽を聴く際に、「声の良さ」に魅力を感じて好きになるミュージシャンが結構多いんですよ。KONTA/BAABEE BOYS(男性)、ACO(女性)、ICE(女性ボーカル)など。で、このショコラは、声に力強さはないけれど、人に不安を与えない声質が気に入ってしまったわけです。

 人に不安を与える声質で気に入っている人もいますよ。中島みゆき。中森明菜。そして吉田美奈子。吉田美奈子は歌唱力の面では抜群の人ですが、初期の頃の作品は歌唱力が鼻についてあまり好きではないのです。それよりも、不安感を与える声質でありながら、持ち前の歌唱力と力強さを少し押さえ気味にすることで微妙なニュアンスをうまく使い分け、メッセージを伝えることができている最近の曲の方が好きです。

 実力のありすぎる人って、実力に頼りがちになり、それが嫌みに見えてしまって本来の魅力を引き出せていないことが結構あるように思います。ショコラの歌唱力は大したものではありませんが、全体的な印象としては、初期の頃の吉田美奈子よりいいんですよ。私の中では。

 吉田美奈子本人はどう思っているんでしょう。年齢が上がっていくうちにパワーがなくなってきているのは実感しているとは思うんですけど、それをマイナスに思う人ではないという印象があります。年齢が上がると力はなくなるけど、深みが出てきてそれが大きな魅力になるんですよね。漆の器や銀彩の皿のように。特に全面に銀彩を施した皿なんて、最初は派手で嫌みに感じたとしても、丁寧に使い込んで渋い輝きとなったときに本領を発揮するものなのではないでしょうかね。人間もそうありたいですね。最近の「若けりゃいい」って傾向、好きになれませんね。「中身と実力が伴わない分、若さを売っている」ようにしかみえない人が多すぎるように、私には見えるんですよ。

 吉田美奈子が銀彩の皿なら、ショコラは?ノリタケの食器ですかね。大量生産で絵付けも印刷でされていますが、いいものですよ。
posted by 成瀬隆範 at 09:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月27日

中中(なかなか)

 最近邦楽を聴くことが多い。洋楽はさっぱり聴かなくなってしまいました。理由は何となくわかっていて、8月末からずっと small logo Smoke Stings Studio ロゴ Ace Art Academy
のリニューアル/更新作業で忙しいからです。

 私はウェブサイトの構築を全てテキストエディタを利用してタグ打ち作業(HTML文書作成)で行っています(つまり,市販のホームページ作成ソフトなるものは使用してないということ)。ホームページ作成ソフトを使ってホームページを作るのって、なんかマジックハンドで作品制作を行っているような違和感を感じるんですよね。

 で、このテキストエディタでのHTML文書で使用するHTML言語ってやつは、当然のことながら全て英語ベースなんですよ。基本的には半角英数字で全て打ち込むわけなんで(表示させる本文以外は)。だから、私にとってはいつも英語に接しているのと変わりないわけです。英語対応ページを作成することもありますし(このページとか。著作権についての英語表記ページ)。職業は英語講師だから、週に4日は必ず英語の授業があるわけだし。

 そうなると、日本人の私としては日本語が恋しくなってくるわけです。一人暮らしだし、テレビを持っていないので,なおさら。人間、無い物ねだりが基本ですから。

 表題の「中中(なかなか)」。中島みゆきと中森明菜です。この二人が最近の私のお気に入りです。両方とも「情念の女」って感じですね。でも,私はこの二人は「女として正直」な部分を感じるので、他の女性歌手よりも気に入っています。もっとも、中島みゆきの「うらみます」をBGMに迫ってくる女とか、つきあってみたら中森明菜の「だからなんなの」を地でいっている女(ただ、これは中森明菜の本来の性質ではない気がする)だったとかあったらイヤですけど。

 その他にも ACO とか ICE とか(ちょっと前はこればっか聴いていた)、最近は女性ボーカルものを聞くことが多いような気がします。

 …女に飢えているという心の奥底からの叫びかもしれないという、ヤな感じの言葉が今脳裏をよぎったので、墓穴を掘らないうちにここらへんで終わりにしようっと。
 
posted by 成瀬隆範 at 22:46| Comment(0) | TrackBack(1) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
RSS feed meter for http://smokestings.seesaa.net/styles-63486.css
0このブログのトップ
9Seesaaブログ

 

since 2004.10 : copyright 2008 (c) all rights reserved : Naruse Takanori @ Ace Art Academy エースアートアカデミー

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。