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2009年02月16日

耳をすますキャンバス




山下洋輔 「耳をすますキャンバス」 1996

ここのところ聞いているアルバム。

山下洋輔氏の親友,松井守男画伯に捧げるソロ・アルバムであり、ジャケットの画は松井守男氏の作品。収録曲の多くはアートに関連した曲名となっている("Echo of Gray"、"Into Green"など)。

私は元々ソロピアノ、あるいはピアノデュオの作品が好きである。現在、自分自身でピアノの練習を始めているので、耳を肥やすためもあって、手持ちのソロピアノのジャズアルバムを意識的に聴くようにしている。

たぶん10年近く前に手に入れていたアルバムだが、しっかりと向き合って聞いたのは初めてかもしれない。当時ではわからなかった色々なことが、今はわかってくる様な気がする。

全体的にアメリカよりもヨーロッパを感じさせる。落ち着いて細やかな音のグラデーションをベースとしながらも、氏のエッセイ『新ジャズ西遊記』に見られるような、強烈な、どこか崩れたような個性もしっかり織り交ぜられている。

個人的には、4曲目の "Splashes on Palette" タイプの曲が引けるようなピアノ弾きになってみたいと思っている。例えば、Mal Waldron のアルバム "All Alone
" の中でも、"If You Think I'm Licked" のような叩き付ける弾き方に魅力を感じてしまう。

その一方で、10曲目の "Into Green" のような、繊細な音の罪重なりと、間のコントラストが活かされた曲も、自分の惹いてみたいと思うピアノスタイルであり、結局、自分の好きなピアニストは、「強烈さ」と「繊細さ」の虜法が際立っている人、ということになる。

結局は両極端なものを同時に見てしまう、という昔からの自分のものの見方が、ただ反映されているだけなのだが。

最近、昔よく呼んでいた本を読み直している。たぶんまた、今までの自分の流れをまとめて、はっきりとした形にしたいという欲求が強くなってきているのだと思う。
posted by 成瀬隆範 at 10:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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